今回は消費生活アドバイザー試験の二次試験に向けた私の勉強方法や、試験当日の様子などを紹介していきます!
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二次試験の難易度はどの程度か?
ここ数年の二次試験の合格率は約60%となっております。
一次試験と異なり、論文・面接といった定性的な評価方法を採用しているため、毎年60%は合格させるといった目安があるのかもしれません。
年度 | 受験者数 | 合格率 |
---|---|---|
2019年度 | 875人 | 60.3% |
2018年度 | 909人 | 60.5% |
2017年度 | 648人 | 61.3% |
論文試験の概要
二次試験の論文は、以下の2グループから1題ずつ選択し、計2つの論文を書きます。
第1グループ(4題)
・消費者問題
・行政知識
・法律知識(2題)
第2グループ(4題)
・経済一般知識
・企業経営一般知識
・生活経済
・地球環境問題・エネルギー需給
論文試験は一次試験と異なり、回答の選択肢が用意されていないため、「なんとなく」ではなく、「人に話せるレベル」の正確な知識が必須となります。
論文試験の問題はどのようなものか?
この論文試験こそが消費生活アドバイザー試験の最大の山場であり、本質的な勉強の質を問われる場面となります。
一次試験は暗記で乗り越えられますが、論文試験は表面的な知識では全く太刀打ちできないと思っておいてください。
参考までに、ここ数年の第1グループ(行政知識)の出題内容をご紹介します。
年度 | 出題 |
---|---|
2015年 | 消費者教育に関する国・自治体の役割について論じなさい |
2016年 | 地方の消費者行政が当面する主な課題について論じなさい |
2017年 | 超高齢化社会の下で、消費者行政が担うべき役割は何か、具体的な課題を挙げて論じなさい |
2018年 | 成年年齢引き下げに関する消費者対策について論じなさい |
2019年 | 本年9月は消費者庁創設10周年に当たっている。これまでの消費者行政において消費者庁が果たしてきた役割を、消費者庁設立以前の行政と対比しつつ評価し、今後の課題について論じなさい |
消費者問題・消費者行政などについては、「こうあるべきだ!」という自分なりの見解を表現できるようにしておくことが重要です。
また、法律の問題に解答する際は、正しい法の解釈が必須です(自分なりの解釈を入れてはだめ)。法律分野に自信のない人は、はじめから消費者問題・行政に特化したほうがベターだと思います。
知らないと落とされる、論文のルール
消費者問題については、必ず「消費者・企業・行政」の3者の視点から論じる!
各種テキストでも紹介されているので、二次試験受験者なら大体知っていると思いますが、論文記述においては超大事なルールです。
消費者問題に対して自分なりの強い主張があったとしても、「すべては利益追求に傾注する企業が悪いのだ!」みたいな答えはNGです。
「消費者としては、~すべきだ。企業は~に取り組むべきだ。行政は~な対策を打つ必要がある」といった3者の視点を必ず盛り込みましょう。
消費生活アドバイザーが「消費者と企業のパイプ役」であることを考えれば当然の視点だと思いますが、熱くなると意外に忘れがちなのでご注意ください。
また、以下のような基本的なマナーの習得は必須ですので、必ず確認しましょう。
・800字の制限文字数は絶対守り、少なくとも650字以上は書く
・数字は1マスに「2文字」入れる
例)2000年 → 「20」「00」「年」で3マス
・用語・単語の説明は不要(字数稼ぎと捉えられて減点の可能性あり)
・「起・承・転・結」「序論・本論・結論」などの構成・論理構成を使う
・丁寧な字で書く(時間がなくて汚くなりがちなので注意)
具体的な論文試験対策
論文対策の基本的な流れは以下の通りです
①どの分野で勝負するか決める
→過去の出題傾向と自分の得意分野を見て勝負するフィールドを決める
②勝負する分野の一次試験範囲を復習
→一次試験から時間がたっているので、基本的な知識をおさらい
③勝負する分野の時事問題を情報収集
→新聞、WEB、消費者白書、国民生活センターHPなどは要チェック
④実際に想定問題を作り、800字で書く
→800字論文を1時間で書く経験を積んでおく
論文試験の出題内容は、その年にトピックになったものが多いので、時事問題のチェックは重要です。消費者庁のHPで閲覧することが可能な消費者白書はマストで読みましょう。
また、800字の論文を1時間で書くという経験は試験前に必ず積んでおきましょう。普段から文章を書く仕事をされている方であっても、PCでのタイピングと鉛筆で白紙の原稿用紙に文章を書く作業はまるで別物です。
私が実際に使用した教材
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面接対策
面接は1(自分):2(面接官)で行われます。
聞かれる可能性が高いと思われる質問は以下の通りです。トリッキーな質問をされるという話はあまり聞きませんので、スムーズに回答できるよう事前準備をしましょう。
①受験理由
②今回の試験に向けた勉強で一番印象に残っていること
③最近の消費者問題で関心があること
④消費生活アドバイザーになってやりたいこと など
面接においても「消費者・企業・行政」の3者の視点を持ち、極端に偏ったコメントはなるべく控えるようにしましょう
いざ、二次試験会場へ!
二次試験も一次試験同様に万全のコロナ対策が施されており、安心して試験に臨めました。
結論からいうと面接はまずまず無難に終わったかなという印象ですが、論文試験で撃沈しました。。。。
出題自体は、最近何かと注目されるSDGsに関する問題が出たので「キターーー!!」とガッツポーズがでそうになるくらい予想が当たりました。
しかし、上述した「800字論文を1時間で書く経験を積んでおく」という準備ができていなかったため、満足に書ききれませんでした。。。
当初は「書くことさえ決まればあとはなんとかなる」と思っていましたが、実際に書き始めると、消しゴムで原稿用紙が汚れたり、誤字脱字の修正でかなり時間を使ってしまったりと、焦ってばかりであっという間に1時間が終わりました。
これを読んでいる皆さんには、事前の論文練習を全力でおススメします。
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合格発表!!
待つこと1ヵ月以上、ついに合格発表の日がやってまいりました!
結果はHPにて確認します。
合格すると合格者の名前が表示されます。
(自分の名前だけではなく、他の合格者の名前も表示されます。もし合格しても自分の名前を表示させたくなかったら受験番号のみの表示も選べます。)
結果は・・・
合格してました!!!!!
正直論文が自信なかったのですが、無事合格できて本当に安心しました!!
最後に
いかがでしたでしょうか?
メジャーな資格ではないため、なかなか情報が得づらいですが、消費生活アドバイザーの勉強は本当に自分自身のためになる内容でした!
興味ある方はぜひ受けてみてはいかがでしょうか^^
最後までお読みいただきありがとうございました!!